◆池田久和
議席番号2番、新しい風Sammuの池田久和です。質問の機会をいただきましたので、質問をさせていただきます。玉置議員の代表質問について、関連質問をさせていただきます。
まずは、産業経済の振興に関連する農林水産業のうち、林業について質問をさせていただきます。
先日、1月22日から1月24日まで、我々新しい風Sammuとさんむ21の合同視察研修へ行ってまいりました。その中で、高知県香美市の林業の先進事例を御紹介させていただき、質問をさせていただきたいと思います。
香美市は、高知県の東部に位置する面積の約80%を森林が占める山の自然豊かな市であり、著名人では、『アンパンマン』の作者として有名なやなせたかしさんをはじめ、はらたいらさんやプロ野球界では江本孟紀さん、鹿取義隆さんの出身地でもあります。
さて、香美市が取り組んでいる先進的な林業支援事業ですが、平成27年から令和元年まで、これはほぼ市単独の財源によって、林業後継者育成支援事業を行い、令和2年からは、林業担い手対策支援事業に変え、森林環境譲与税を財源とし、現在も続けております。
また、香美市の森林組合は、就業者1人当たり、月額9万円の補助によって、月給制とし、数年雇用されており、そして平成27年に高知県立林業大学校が開校し、高知県の原木生産量増加目標もあって、市内森林組合の雇用者数は増加傾向にあります。
そこでお尋ねします。山武市の林業及び森林整備の現状を伺います。
◯議長(北田守)
産業振興部長。
◯産業振興部長(中村洋一)
お答えいたします。
市内の森林面積は3,765ヘクタールで、市域の約25%を占め、その多くは、杉、ヒノキなど人工林で構成されています。代表的な杉であるサンブスギは山武地方において、250年以上前から受け継がれ、艶や木肌の赤みが美しい性質を有していることから、千葉県のブランド材となっています。
森林整備の現状ですが、非赤枯性溝腐病の蔓延、さらに木材価格・需要の低迷から、経済林としての価値が低迷し、林業従事者や製材所などの木材従事者が減少し、手入れの行き届かない森林が増加していることが現状でございます。
以上です。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
ありがとうございます。
そのような中、市ではどのような取組を実施しているか伺います。
◯議長(北田守)
産業振興部長。
◯産業振興部長(中村洋一)
お答えいたします。
サンブスギ林、風倒木被害林を再生するための補助事業の実施をはじめ、林業従事者育成の取組として、林業整備講習会の開催や林業用機器購入への助成を行っています。
木材利用の推進としては、市内産木材を利用した住居や店舗の新築・改築への助成、また森林や木への愛着を育むため、県内でいち早く「ウッドスタート宣言」をしまして、1歳6か月健診時にサンブスギ積み木のプレゼントを行っています。
また、浦安市と山武市の連携による森林整備の実施に係る協定を締結し、浦安市に森林整備費用を負担していただき、吸収した温室効果ガスをお返しするカーボンオフセットの取組として、令和4年度においては、市内森林約3.55ヘクタールの間伐を実施しております。
以上です。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
積木のプレゼントは大変すばらしいと思います。ありがとうございました。
やはり林業従事者や製材所不足による林業の課題は、県や国も関わる根深いものであると感じます。実は香美市もまだまだ林業従事者や製材所は足りていないとのことでした。
しかし、山武市はこのような単独ではなく、都市部の浦安市と連携をし、市内森林整備を実施していることはすばらしいことであり、今後の供給量の安定、林業の活性化とさらなるサンブスギのブランディング強化に期待をし、この質問を終わりにいたします。ありがとうございました。
同じく産業経済の振興に関連する観光推進について、質問をさせていただきます。
現在、千葉県では、令和5年3月に策定された蓮沼海浜公園再整備に向けた基本方針に基づき、海浜公園の再整備の検討を進めていると聞いております。
そのような中であったとしても、市の重要な観光資源と言える蓮沼海浜公園の施設老朽化に起因した集客力低下は避けられないと思います。特に観光施設としてのトイレの清潔度や快適性は、施設の稼働率につながると考えております。
そこで、蓮沼海浜公園内のトイレの箇所数、設置時期など、トイレの状況を伺います。
◯議長(北田守)
都市整備課長。
◯都市整備課長(並木俊之)
蓮沼海浜公園内のトイレの状況についてお答えします。
千葉県に確認したところ、蓮沼海浜公園内のトイレは、15か所設置されております。設置時期ですが、1975年から1989年にかけて設置されたものと聞いております。
以上です。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
ありがとうございます。
次に、蓮沼ウォーターガーデン内のトイレですが、SNS等で、汚い、臭い、使用したくないなどのたくさんの書き込みで、利用者の声を目にします。
蓮沼ウォーターガーデン内のトイレは何か所設置されているでしょうか。また、設置時期はいつ頃でしょうか。伺います。
◯議長(北田守)
都市整備課長。
◯都市整備課長(並木俊之)
お答えします。
蓮沼ウォーターガーデン内のトイレですが、箇所数は6か所、設置時期は1975年と聞いております。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
私が1969年生まれの54歳ですので、今年55歳ですが、ほぼ同世代です。大分古いです。中年だと思います。
次に、汚い、臭いと多数の声が上がってしまうと、観光施設として価値の低下を招きかねないことから、山武市として千葉県に対し改修などの早急な対策を要望していただけないでしょうか。
◯議長(北田守)
都市整備課長。
◯都市整備課長(並木俊之)
市としましても、観光資源の価値の低下につながらないよう千葉県へ改修等を働きかけてまいりたいと考えております。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
大変大切で、重要なことと思っていますので、ぜひともよろしくお願いいたします。
これで、産業経済の振興についての関連質問を終わります。
次に、市内産業に関連し、起業・就業者創出事業について質問をさせていただきます。
多様化する社会において、働き方も大きくさま変わりしてきたと感じます。最近では、元気な勢いのある地方自治体において、自ら起業する方が増えております。山武市においても、起業する方をバックアップするべきだと考えますが、図書館を活用した支援サービスがあると聞きました。
そこで伺います。図書館を活用したビジネス支援サービスとは、どのようなものですか。
◯議長(北田守)
教育部長。
◯教育部長(今関正典)
図書館を活用したビジネス支援サービスは、公共図書館として支援可能な地域経済の活性化につながる様々な取組のことです。具体的な取組事例としては、ビジネスに関連した図書を集めたビジネス支援コーナーの設置や、図書館の蔵書やデータベース等を活用した情報提供、またパス・ファインダーと言われる特定のテーマに関する文献、情報のリストや調べ方案内の作成等が挙げられます。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
それはどのような人を対象としたサービスでしょうか。伺います。
◯議長(北田守)
教育部長。
◯教育部長(今関正典)
ビジネス支援サービスは、商工会や地域において起業や創業を志す方、事業展開・事業再構築を考える中小企業の経営者や個人商店の事業主など、コミュニティで、ビジネスに関わる幅広い層を対象としております。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
山武市の図書館が行っているビジネス支援サービスは、どのようなものなのか伺います。
◯議長(北田守)
教育部長。
◯教育部長(今関正典)
本市におけるビジネス支援サービスは、さんぶの森図書館が、主に行っています。「ビジネスを応援!」といったコーナーを設け、市内のほかの図書館に比べ、ビジネス関連図書の購入に力を入れています。
また、図書館所蔵の本のリストアップ、起業や商品開発のための調査の手伝いや他の機関の紹介を行っています。図書館では、ビジネス支援サービスを含め、利用者の皆様の役に立つため、様々なニーズにお応えしたいと考えています。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
ありがとうございます。私も起業した身ですので、もっと活性化させていただければと思います。できれば商工会に近い松尾地区や、例えば市役所に近い成東地区でも、ビジネス支援サービスが受けられると便利ですので、今後の検討をぜひよろしくお願いいたします。
続いて、起業支援について伺います。現在、市で実施している起業支援についてお聞きします。
◯議長(北田守)
産業振興部長。
◯産業振興部長(中村洋一)
お答えいたします。
起業支援は、エコノミックガーデニング推進事業の一環として取り組んでおり、創業時に必要な知識や経営のノウハウ等が習得できる「創業塾」の開催に係る費用の一部を、実施主体である山武市商工会に補助しております。
以上です。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
今お話があったさんむエコノミックガーデニング推進協議会という、通称さんむEGが目指す意義は、山武市内にある中小企業や小規模事業者を取り巻く環境全てに関わる方々とともに、地域経済を成長させるために大切に育てることと聞いております。これは大変すばらしい取組だと思いますが、その活動等の認知度がまだまだ低いと感じております。
そこで伺います。エコノミックガーデニング推進事業の認知度向上に向けた取組をどのように行っているか伺います。
◯議長(北田守)
産業振興部長。
◯産業振興部長(中村洋一)
お答えいたします。
エコノミックガーデニング推進事業の活動は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、令和2年度から昨年度までの間、鈍化しておりました。以前は活発だった活動を多くの方々に知っていただけるよう、様々な場面で報告や展示等を行い、周知してきました。
今年度からは、新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類へ移行され、活動も活発になってきていることから、エコノミックガーデニング推進協議会の意義や役割、活動内容等を改めて市民の皆様に知っていただきたいという思いから、3月4日(月)から1週間、市役所1階のロビーにて、活動内容の展示等を予定しております。多くの方々が、御覧になっていただくことで、同事業に対する理解等を深めていただけたらと考えております。
以上です。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
ありがとうございます。エコノミックガーデニング推進協議会に属する会員の方々は、様々な業種の方々が集まっています。創業塾の受講生との交流など、起業する方へのバックアップ支援も実施していただくことで、起業を目指す方もスムーズに安心して活動することができ、それにより、エコノミックガーデニング推進協議会会員と新たな交流や事業展開も見込まれると思います。エコノミックガーデニング事業において、起業支援に向けた取組を推進することも、地域経済活性化に向け、とても有効な一手となると考えます。
ぜひとも、今後の活動に創業支援を実施していただけないでしょうか。
◯議長(北田守)
産業振興部長。
◯産業振興部長(中村洋一)
御提案ありがとうございます。
エコノミックガーデニング推進協議会は、会員自らの創意工夫と自主的で主体性のある活動を行っております。
御提案のあった内容につきましては、会員の皆様に御提案させていただき、今後の活動の一つに加えていただけるようお伝えしたいと思います。
以上です。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
ありがとうございました。
先ほど玉置議員の代表質問の中で、令和3年147社、令和4年175社とありました。こうして起業数も大変増えておりますので、これから地方は起業を支援するということは大変大事なことだと思いますので、よろしくお願いします。
今後も山武市という庭にある地域経済の花や植物をガーデニングしていってもらえることをさんむエコノミックガーデニング推進協議会、通称EGに期待し、市内産業についての関連質問を終わりにします。
◯議長(北田守)
池田議員、起業・就業者創出事業についての質問は以上でしょうか。
ここで暫時休憩いたします。再開は午後1時15分といたします。
(休憩 午前11時56分)
(再開 午後1時14分)
◯議長(北田守)
再開します。休憩前に引き続き、会議を開きます。
池田議員。
◆池田久和
午前中に引き続いて、午後からよろしくお願いいたします。
次の質問に移らせていただきます。
小松浜地先市有地の残土問題に関連する今後について、1問だけ、伺います。
小松浜地先市有地の残土問題において、原因究明をする上で、第三者委員会の結果を待つことだけに依存し過ぎて、対応の遅れが生じ、ますますこの問題の真相が闇の中に消えていってしまうのではないかと危惧しますが、市民が納得する結果と、二度とこのような新聞やテレビメディアに取り上げられる不祥事を起こさないよう、今後、松下市長はどのようなリーダーシップを発揮していくのか伺います。
◯議長(北田守)
市長。
◯市長(松下浩明)
池田議員から、小松地先市有地残土問題について1問ということでいただきました。今後の取組ということでございます。
まず小松地先残土搬入問題については、山武市誕生以来、最も深刻な事案だと認識しております。そして、この問題に対しましても、一刻も早い問題解決を進めていきたいということを思っております。何よりも地域の皆様方に、本当に御迷惑をおかけいたしました。
第三者委員会の報告が、この3月までにということで、今、進めていただいております。これは、第三者目線の中からの判断をいただくこととして、それをいただいて、我々とすると、判断をさせていただきたいと思っております。
ただ、今回の事案に関しましては、いろいろなことが重なってきてしまったということと、またあってはならないことが起きてしまったということで、市民の皆様、また議員の皆様に関しましても、大変御迷惑をかけてしまった問題でございます。
今後になりますけれども、先ほども答弁の中でお話をさせていただきましたが、我々、職員として自覚を持ってコンプライアンスをしっかりと頭に刻みながら、心に刻みながら、今後こういうことが二度とないようにしっかりと対応していきたいと考えております。
ただ、ただ今は早期の解決に向け、そして、皆様方に御迷惑かけたことをただ謝罪をさせていただきたいと思っております。本当に申し訳ございませんでした。今後、このようなことがないように、しっかりと取り組ませていただきます。ありがとうございます。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
ありがとうございました。市長がそこまでの覚悟をお持ちであるならば、市民の負託を得た我々議員側で、この問題に対しての特別委員会を立ち上げ、実現できなかったことは、やはり個人的に市議会議員として大変悔しく残念に思いますが、松下市長にはリーダーシップを存分に発揮していただき、共に協力をして、一刻も早くこの問題に決着をつけましょう。
これで、小松浜地先市有地の残土問題の関連質問を終わります。
続きまして、工事請負費の未払い事案についての関連質問をさせていただきます。
新聞各社に取り上げられた6社、17件、合計1,884万8,000円の道路や水路の修繕工事費全額未払い問題について、小松浜地先市有地残土問題に続き、このようなことが立て続けに起きている山武市行政を市長は率直にどう思われますか。
◯議長(北田守)
市長。
◯市長(松下浩明)
この問題が立て続けに起きたことでございますが、大変不名誉な事案が続き、まさに危機的な状況であると言わざるを得ないと思っております。こうした不名誉な事案は、そもそも公務員としてだけではなく、社会人としての姿勢が問われるのではないかと思います。誠に深刻な事態であります。
市役所の仕事は、市民からの信頼が前提にあってこそできるというように思っております。そのためにも、公務員は高い倫理感を備えるべきであります。そうした仕事に就いているという誇りがあるべきではないかと思います。
しかし、今の山武市役所は立て続けに起きたこの不名誉な事案によって、信頼そのものはなくなってきていると感じております。全くよくないこの状況は、もはや個人の問題として片づけられるものでなく、本当に我々組織として立て直しを図り、市民の皆様方から、また信頼をしっかりといただかなければ、市政運営がなっていかないと思っておりますので、しっかりと取り組んでまいります。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
市民からの信用をなくす立て続けに起きたこのような不名誉な事案、信頼回復を一刻も早くしなくてはならないと思っております。
続いて伺います。読売新聞の記事に、担当職員が上司の決裁を省いて、業者と随意契約を交わした理由を、市民から強い修繕要望があり、早期に応えたかったと話していたと記載されていますが、もちろん個人としての責任は免れませんが、もっと言えば、組織体制の根本が確立されていなかったと思っております。
そこで、山武市行政トップである市長としての責任と今後の組織体制の考えを伺います。
◯議長(北田守)
市長。
◯市長(松下浩明)
ただいまいただいた質問のように、このような状況になっていること、何よりも市長として、市民の皆様方におわびを申し上げなければなりません。信頼される山武市役所へと再生すべく、仕事を果たすことで責任を果たしてまいりたいと思っております。そのためには、先ほども申し上げましたが、職員一人一人が危機的な状況、現状を認識して、共に再生の心を持っていただけなければなりません。また、組織の風土も見直すべきではないかとも思っております。
不名誉な事案を起こしてしまったことは、本当に許されることではありません。1人の職員がそこに至るまでの間に、組織の一員として行動し、法令研修、職員自らが今後の対応を受け身になるのではなく、主体的に取り組む。職員自らが今後の対応をしていかなければならない。そうした思いを持って、共有をして、市の信頼回復につなげていきたいと思っております。
山武市にとって不名誉な事案が起こり得ない組織をつくる。その上で、誇りある仕事を意欲的に進めていただける職場づくりに取り組む。そうした組織に再生してまいりたいと思っております。
以上でございます。
◯議長(北田守)
池田議員。
◆池田久和
私はこの事案を知ったとき、耳を疑いましたし、物すごく憤慨しました。ゆえに、今、要所、要所に「思います」ということで御答弁をいただきましたが、できましたら、「思います」などではなくて、もっと強く「です」、「ます」のはっきりとした姿勢で、松下市長の強い思いを込めたリーダーシップを発揮し、陣頭指揮を取り、市の信頼回復に努めていただきたいと思っております。
私自身も市民から負託を得た市議会議員として、強い意志で責任を果たしてまいりますので、一刻も早くこの問題を共に解決し、明るい未来の山武市をつくり上げる議論ができるようお約束をし、私の全ての関連質問を終わります。ありがとうございました。
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